INTERVIEWS

2022/03/29

外資広告企業にフルリモートで勤める沼田夏奈に聞くDRIVE活用事例

SAPPORO Incubation Hub DRIVE では、多様な業種の方々が入居しています。今回は、ジオメトリー・オグルヴ・ジャパン合同会社 アカウント・エグゼクティブ 沼田 夏奈さんに DRIVE 活用法をお聞きします。気になる事業内容も合わせて、沼田さんの大学の後輩であるDRIVE Community Staff 神門崇晶がお話を伺います。

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ジオメトリー・オグルヴィ・ジャパン 合同会社 | アカウント・エグゼクティブ

沼田 夏奈

小樽商科大学卒。在学中に思いつきでドイツ留学を決意、これまでの価値観の狭さに気づき、国際交流の面白さに目覚める。卒業後は上京し仕事に励むも思いつきで世界一周を決意、退社後はNGOピースボートに通訳ボランティアとして乗船。趣味が高じて韓国語も習得。いくつかの職を経験する中で、上司からの影響を受け、デジタルクリエィティブ・マーケティングの世界に興味を持ち始める。その後、様々な良縁に恵まれて現在は外資系広告代理店でアカウント(営業)として切磋琢磨している。趣味は映画とライブ鑑賞。

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ーープロフィール欄に「思いつき」とありますが、子どもの時から衝動的なタイプだったのでしょうか?

おそらく海外に行ってからそれが加速したと思います。笑 何かをやる、というのは人にとっては勇気のいることだと思います。だけど、自分の中で何かしら「大丈夫」という感覚があれば、やろう!となると思います。その「大丈夫だな、なんとかなるな」という感覚を掴めたのが(大学在学時の)ドイツ留学の時でした。その時は英語もドイツ語も全くできなくてもなんとか暮らせたし、 行ってみればなんとかなるなという感覚を掴めました。この時に「何か新しいことをするのが楽しい」と思っている自分がいることに気づいて、社内環境に飛び込んでみてゼロベースから何かを構築するような、「何もできないところから1出来る」みたいな感覚が私は結構好きなんです。

ーーこの「思いつき」の裏には何かあったのでしょうか?

実は、日本の学校があまり好きじゃななかったんですよ。笑 勉強をしろと言ってきた高校に拒絶反応があって、それに従ってる周りの同級生と感覚が合わないなという気持ちになりました。勉強の先に何があるかは学生の時はあまり分からないし、それを続けるというのが私はあまり好きではなくて、学校に行かなかった時期があったり大学も途中でやめてもいいかな 。という気持ちで行っていました。自分の中では学校や大学というものは意味をもっていなかった存在だったけど、留学にいってそれが少し変わったんです。日本と海外の両方を、この時期に見れたのは今になって良かったなと思います。でも、何かを掴んで自信満々になってキラキラ、みたいな感じでは一切なかったです。笑 これを機に早く北海道から出たいなという気持ちが大きくなりました。

ーー僕も北欧に留学に行きたいと思っているので、とても参考になります。
留学後には就職が待っていますが、それで東京に行かれたのですか?

そうですね、北海道にあまり就職先もなかったので。ですけど、留学から帰ってきてすぐの就活だったために準備を満足にできず、いわゆる大手有力企業には落ちてしまい、結構失敗してしまったんです。どうしようかなと色々考えて、「若いうちに今できることやしたいことを色々やっておこう」という考えに至って、自分の好きな音楽で仕事を見つけようとなり、音楽系の企業に新卒で就職しました。学生時代にはバンドを組んでいて、この企業が運営するライブハウスが小樽にあったので、実は就職前から存在も知っていたんです。

ーー留学に行ったことで考えが色々変わったのですね。就職して4年目には会社をやめて、NGOに行かれてますが、これは何かきっかけがあったのでしょうか?

東京に行ってよく飲みに行っていたゲストハウスにとあるアメリカ人がいて、その人が「仕事辞めて世界一周してくるわ」といきなり言い出したので、色々話を聞いたら「Peace Boat」というNGO団体で通訳しながらタダで世界一周が出来るということを聞いて、自分もやりたいと言ったら、できんじゃない?と言われて、じゃあ受けてみようかなと。笑 世界一周自体は4ヶ月なんですけどね。 

ーー4ヶ月間 世界一周してみてどうでしたか? 

普段出会うことのないような人たちと出会えたり、個人で旅行に行けないような所を訪れることができたのが大きかったです。世界一周にも大きく分けて上と真ん中と下を回るという3つのルートがあって、私が最初に言ったのは下ルートでした。だからアフリカとか、南米を中心に回りました。

 ーーNGOに行った時は、その後どうしようかとはあまり考えずに飛び込んだのですか?

新卒で仕事を始める時に考えていたのは、「2年間仕事をして、その先にやりたいことが見えなかったら次に行こう」ということでした。営業などをしたかったのですが前例がなかったため、自分のしたいことをできる可能性がとても低かったんです。そんな長くいても意味がないなと思っている時に、例のアメリカ人と出会ったんです。だから自分の中のタイミング的に、辞めるなら今しかないなと思いました。 

 ーーNGOでの経験は、その後役立ったりしてるのでしょうか?

今の仕事(広告代理店)にはとても役立っていると思います。広告なのでとてもスピード感がある仕事で、今日来た案件を今日中に処理しなきゃいけないというのが普通だったりして、仕事のテンポ感やスピード感が仕事の評価を決める要素として大きいんです。NGOでは、基本的に船の上での生活なので、後回しにせずすぐ返すということが求められます。今思い返してみると、重要なものを見極める力や、現場の迅速な対応力はNGOの時に培われたような気がします。NGOの仕事自体は、船に乗っている約1000人のお客さんを、1グループ20〜30人ごとに現地ガイドの通訳をしながらバスガイドツアーのような感じで回りました。

 ーーNGOをされた後に何度か転職を繰り返して今の広告業界に行かれてますが、何かきっかけがあったのでしょうか?

30歳になると、自分がどの道でキャリアを作っていくかをはっきりもたないと勝ち残れないなと思いました。20代の頃はある程度力があればなんとかなりますが、アラサーになるとそれだけでは足りず知識や経験が必要になってきて、自分の強みを人にちゃんと伝えられるようにならなければならないと思っています。だから、30歳になったタイミングで、自分がやりたいことや楽しく仕事ができるものをちゃんと考えたんです。そこで、自分は言語が好きで言葉を使って何かを人に伝える、ということに面白さを感じていることが分かりました。それに、変化があることや知らないものを知ることが好きなので、場所に制限されないということと色々な変化が生まれやすいという特徴が、30歳からのキャリアとして広告業界を選んだ理由として大きかったです。

 ーー知らないものに触れたり、変化の大きな環境はストレスを大きく感じると思うのですが、いかがでしょうか?

私にとっては、海外での生活や言語の勉強、それに仕事もRPGのようなゲーム感覚でやっているんです。普段はゲームをしないんですけど。笑 ゲームの中でアイテムを1つゲットすることは言語の勉強だと文法を1つ学んだ、みたいな感じです。失敗しても死なないしなー、というスタンスです。 

 ーーどういった経緯でDRIVEを利用されることになったのでしょうか?

実は、現職の前にとある人からのお誘いでラオスで働いていたんです。それが終わって日本に帰ってきたら東京に家がなくて、とりあえず実家の札幌に帰ってきたという感じです。笑 この時はまだなんでもできる状態の無職で、集中して作業できる作業スペースを探していたんです。子どもの時から北海道なので学生時代の知り合いはいましたが、新しい知り合いが欲しいなと思ってました。そこで、コワーキングスペースを色々調べていると、最初はDRIVEではなく大人座に行ったんです。大人座の店長とお話をしたらDRIVEを紹介して頂いて、こちらを利用することになりました。

 ーーDRIVEを利用されてから1年が経ちましたが、いかがでしょうか?

私は多分家だと集中できないタイプで、外に出て環境を変えてお仕事するのが好きなので、ワーキングスペースのヘビーユーザーです。でも、まだ話せていないDRIVEの利用者の方もいらっしゃるので、DRIVEというゲームを全然攻略できていないです。笑

 ーーDRIVEのここがいいな、というポイントはありますか?

アート作品があるのがとてもいいと思います。ただの無機質な箱よりも、色味があったりするのがとても好きです。見るのは好きでも絵は全く描けないですけど。笑

ーー今日は貴重なお話、ありがとうございました!

本日のインタビュアー:DRIVE Community Staff 神門崇晶